こんにちは。今回は、私たちのサロンで活躍するZ世代のスタッフやZ世代の人たちにフォーカスし、その特性や働き方について深掘りしてみたいと思います。
一部の人々は、「Z世代は仕事ができない」という見方をしているそうです。
経営者の方や、部下に Z世代の方がいらっしゃる方からちらほら耳にします。
そこで、私が働く環境で感じる「体感・感覚」そして調べたデータを元に独断と偏見を混じいて考察したいと思います。
「Z世代は仕事ができない」それは本当にそうなのでしょうか?私たちの経験から見えてきたZ世代の特性とは何か、そして彼らをどのように育てていけば良いのか、一緒に考えてみましょう。
Z世代とは?
まず、Z世代とは何か、簡単に説明します。Z世代とは、1997年から2012年までに生まれた世代、そして現在の2023年から考えると15歳〜28歳あたりのことを指します。
彼らはデジタルネイティブと呼ばれ、スマートフォンやインターネットが日常生活の一部となっている世代です。
「Z」の由来は諸説ありますが、アルファベット順でZ世代と呼ばれていると考えられます。
Z世代の前の世代が、「X世代」「Y世代」のため、順番通りで行くと「Z世代」になるでしょう。
Z世代よりあとの世代は、「α世代」と呼ばれています。
Z世代のお金に関しての考え方や特徴
①お金の使い方の変化
高卒新社会人の約半数が、社会人になってからお金の使い方に変化を感じています。
特に、「大きな買い物ができるようになった」と感じる人が61.5%と最も多く、その一方で将来かかるお金への不安から「貯金を始めた」と回答した人は40%となっています。
②お金の使いたい場所
生活費や貯金以外で、お給料をどんなことに使いたいかについて聞いたところ、1位は「ゲーム・アニメ・マンガ」(44.4%)、2位は「外食」(43.5%)、3位は「ファッション」(33.1%)、4位は「推し活(ライブ・グッズ購入など)」(30.6%)となっています。これらの結果から、自分自身の楽しみや生活の質を向上させることに重点を置いていることがわかります。
③お金に対する不安
お金に関して最も不安に感じることを聞いたところ、「貯金がうまくできるか」(46.8%)が最も多い回答となりました。続いて「将来かかるお金(結婚・引っ越し・出産・介護など)」(34.7%)が上位でした。
④自己投資
自分に投資していることを聞いてみると、「身だしなみへの投資」(40.3%)が最も多い回答になりました。しかし、「資格取得などのスキルアップへの投資」は7.3%、「NISAや株などの投資やお金の勉強」は4.8%と、学び・経験への投資についての意識は低いということがわかりました。
⑤自己投資の理由
自己投資をする理由について聞いたところ、「自分に自信をつけるため」(42.7%)と最も多く、続いて「夢・目標のため」(23.4%)、「心身の健康のため」(22.6%)という結果になりました。
以上の結果から、Z世代の高卒新社会人は、社会人になると大きな買い物ができるようになる一方で、貯金を始めるなど将来に対する不安も抱えています。
また、自己投資については、身だしなみへの投資が最も多い一方で、スキルアップや金融知識への投資はまだ少ないという結果となりました。
これらの結果は、Z世代の高卒新社会人が自分自身の楽しみや生活の質を向上させることを重視しつつ、将来に対する不安を抱え、自己投資についてはまだ探求の余地があることを示しています。
Z世代の長所
〜デジタルスキル〜
Z世代は、生まれたときからスマートフォンやデジタルタブレットなどのデジタル技術に囲まれて育ちました。
そのため、新しいテクノロジーを素早く理解し、使いこなす能力があります。
私も5歳の息子が居てますが、YouTubeやNetflixなど現代的なデジタルツールをよく利用しています。
新しいテクノロジーをうまく活用すること、それは、現代のビジネスにおける環境下では非常に価値のあるスキルです。
facebook・Twitter・Instagram・TikTokなどで知名度を上げ、集客に繋げることもできますし、技術を学ぶ際に活用でき、その界隈でしか出会えないような人達と人脈ができたりします。
〜多様性への寛容性〜
Z世代は、多様な人々が共存する社会で育ってきました。
そのため、異なる背景や視点を持つ人々を受け入れる寛容性があります。
これは、多様性が重視される現代の職場環境において、大きな強みとなります。
「ジェンダーレス」という言葉を皆さんもお聞きになったことがあるかもしれません。
性別に基づく役割や期待から自由であること、または性別の概念そのものを否定または無視することを指す言葉。この用語は、性別に関する多様性を認識し、個々の自己表現やアイデンティティを尊重するために使用されます。
この言葉を耳にするようになったのも比較的最近になってからな気がします。
ファッションやカルチャーに対しても、多様性や先進的な受け入れがこのZ世代の大きな特徴の1つではないでしょうか。
〜自己表現の自由〜
Z世代は、自分自身を自由に表現することに価値を見いだします。
彼らは自分の意見をはっきりと述べ、自分らしさを大切にします。
これは、新しいアイデアや視点を生み出す上で重要な要素です。
最近若者の「刺青」をよく見かけます。
これは現代風に言いますとタトゥーと言いますが、刺青と解釈する世代とタトゥーと解釈する世代では印象が大きく違ってくると思います。
メイクやファッションに偏見がなく、自分がいいと思う考えが身なりに落とし込まれているケースが多いように思いますが、それも古来の新しいもの、価値観の創造に繋がりいいのではないかと私自身は感じます。
〜協調性が強い〜
Z世代は共同作業を好み、チームでの作業に対する強い意欲を持っています。
彼らは自分たちの意見を共有し、他人の意見を尊重し、共同で問題を解決することに長けている印象です。
社会的な問題に深く関心を持っており、これらの問題に対する解決策を見つけるために協力し、環境問題、人権問題、社会正義など、さまざまな問題に対する意識が高ようにも思います。
私一個人の意見ですが、いつからか小学校のリレーで順位をつけなくなりました。そういった環境で「転んだ子を前を走っていた子が戻って一緒にゴールする」などのシーンを何度も見ました。
これは〝皆んなで一緒にゴールする″という価値観が〝自分が一番になりたい″という価値観に勝ったシーンだと思います。
とても素敵な事だと思う反面、社会に出た時に昭和、平成生まれの上司が多い競争社会で「誰よりも一番になりたい」というハングリー精神の欠落と捉えられるでしょう。
しかし、近年日本のスポーツにおける活躍は目を見張るものがあります。
Z世代のアスリート
【久保建英】
(サッカー)2001年6月4日 (年齢 22歳)。
世界最高峰のサッカースペインリーグ、レアルソシエダ所属。「日本の至宝」と呼ばれている日本サッカー界期待の逸材。
【八村塁】
(バスケットボール)1998年2月8日 (年齢 25歳)。
日本人史上初めてNBAドラフトで1巡目指名され、NBAのロサンゼルス・レイカーズに所属しているプロバスケットボール選手。
【田中希実】
(陸上) 1999年9月4日 (年齢 23歳)。
U20世界選手権3000メートル競走金メダリスト。
【平野歩夢】
(スケートボード)1998年11月29日 (年齢 24歳)。
2022年北京オリンピック金メダリスト。2014年ソチオリンピック・2018年平昌オリンピック2大会連続銀メダリスト。2020年東京オリンピックスケートボード日本代表。
【素根輝】
(柔道)2000年7月9日 (年齢 23歳)。
2021年開催の東京オリンピック 柔道 女子78kg超級女子柔道の金メダリスト
このように活躍しているアスリートが20代前半のZ世代に多いように感じます。
これはトレーニングをする上での情報を得る機会に恵まれ、尚且つ「人目を気にせず独自のスタイルを貫く」ことのできるこの世代の特徴を表し、出ている結果なのではないかと私は思います。
Z世代の短所
- 短期集中力:Z世代は、情報を素早く消費する一方で、長時間にわたる集中力を持つことが難しいとされています。
これは、仕事の生産性に影響を与える可能性があります。 - 対人スキル:デジタル技術の影響で、Z世代は対面でのコミュニケーションに苦手意識を持つことがあります。
これは、チームワークや顧客サービスに影響を与える可能性があります。
私が勤める美容室でも飲み会が開催されることが多々あります。
美容師はお一人のお客様に対しても複数人のスタッフが携わる職業ですし、意思疎通が取れていないと現場もうまく回りません。
勿論人によって様々ですが、Z世代のスタッフは業務が終了するとサッと帰宅する人が多い印象です。
業務外の必要以上の関わりは体力の消耗などを考慮し、避ける考えがあるそうです。
(これを短所とするかは分かりません)
Z世代の育て方
①フィードバック
Z世代は、具体的で明確なフィードバックを求めます。
彼らは自分が何を改善すべきか、どのようにパフォーマンスを向上させることができるかを具体的に理解したいと考えています。
・スピーディなフィードバック
彼らはリアルタイムでのコミュニケーションに慣れており、長期間待つことなくフィードバックを受け取ることを期待しています。
・デジタルツールでのフィードバック
Z世代の人たちはデジタルツールを使いこなすことが得意です。
そのため、オンラインのフィードバックツールやアプリケーションを活用することで、彼らの理解を深め、効果的なフィードバックを提供することが可能です。
②テクノロジーの活用
Z世代はデジタルネイティブです。
彼らのスキルを最大限に活用するためには、テクノロジーを活用した職場環境を提供することが重要です。SNSの活用など特化した分野で仕事を任せると期待以上の活躍を見せるかもしれません。
③自己表現の尊重
Z世代は自己表現を重視します。
彼らのアイデアや意見を尊重し、それを活用することで、彼らのモチベーションを高めることができます。
発想においても一言で言うと「切り口が違う」と感じます。
その独創的な発想はやはり、固定的な思想・思考に囚われない現代的な環境から来てるのかもしれないと私は思います。
まとめ
Z世代は、私たちがこれまで経験したことのない新しい特性とスキルを持っています。
昭和の生まれである著者の私ですが、確かに現場でZ世代の人と一緒に仕事をするので、自分の時代の「スタンダード」が通用しなくなってきている実感はあります。
彼らが持つ可能性を最大限に引き出すためには、私たち自身が彼らを理解し、彼らの特性を尊重し、彼らのスキルを最大限に活用することが重要です。
それが、Z世代を育て、彼らと共に成長するための鍵となるでしょう。
私も自分自身がZ世代の人達と関わり、価値観の底上げをと努めています。
表題の「Z世代が仕事ができない?」につきましては、どの時代も共通の長所と短所があり、その部分での違いであると思います。
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