徹底解説!白髪が生える理由や生えにくくする方法、白髪も染まる ヘア カラー術!

ヘアケア

「最近白髪が増えた気がする…。」

そんなお声をよく聞きます。
白髪が出るメカニズムは100%解明されていません。
今回はそんな【白髪】と上手く付き合っていく為の知識を皆様と共有したいと思います。

〜なぜ白髪が生えてくるのか〜

メラニン“という言葉は聞いたことがあるかもしれません。
このメラニン(正確にはメラニン細胞)というものは髪の毛の色を作る細胞の事です。
このメラニンが色々な理由で作られなくなる事により白髪が発生します。

遺伝による影響


「お父さんやお母さんが白髪体質だ」「親も若白髪があった」
など遺伝により白髪が出やすい、逆に「親は全然白髪がない」などの場合本人も白髪が少ない、など影響があります。これに関しては抗い用のない事実です。先天的なものだと解釈し、自身の体質をあまり気にしない様にすることをオススメします。

加齢


誰しもが必ず歳をとります。
“肌も酸化する”事をご存知でしょうか。その酸化に対応すべく「抗酸化作用のある食べ物」やサプリメントを摂取することで少しでも老化しないようにする訳です。
後ほどご紹介しますが、この抗酸化作用が白髪が出来にくい髪の毛を作る上で重要のもなります。

ストレス、疲労など


日常の目に見えないストレスも白髪が増える原因になります。
栄養状態が悪くなると代謝障害になり、白髪が発生するといった事も研究で分かったそうです。

・白髪を染める染め方「ファッショングレイ編」

白髪の染め方その1が「ファッショングレイ」いわゆる“おしゃれ染め”です。
「白髪が気になる。けど明るさもキープしたい。」などのご要望のお客様にオススメの染め方です。
理屈的にお話しすると「ファッションカラー(剤)」+「グレイカラー(剤)」
を50:50でブレンドする様なやり方で薬剤を調合します。
そうすることでファッションカラーの明るさ、色の彩度(鮮やかさ)を取り入れながらグレイカラーの白髪を染める力も借りる。このような原理で染めていきます。
メリットは勿論、明るさの維持、おしゃれ染めの色味(アッシュやピンクなど)を再現しつつ白髪を染めれる事です。
デメリットは、白髪染めの薬剤に対しファッションカラーを混ぜれば混ぜる程白髪の染まりが薄くなります。100%のグレイカラーで染めるのと比較すると薄めて染めているイメージが近いでしょう。
私たち現場の美容師はお客様の「白毛率」をみています。
ファッショングレイをご提案できる比率は白髪率20%くらいまでの方かなと思います。
勿論例外はありますし、部分でかたまって白髪が生えるお客様にはあまりファッショングレイは勧めないかもしれません。
このように比較的白髪率の少ないお客様にはこの手法が使えます。

・白髪を染める染め方「しっかりグレイ編」

こちらは字の如し、しっかりと白髪を染めあげる従来通りの“白髪染め”です。
メリットはなんと言ってもしっかり白髪が染まる事でしょう。
薬剤の染料濃度が濃く、しっかりと白髪を染めるのに必要なメラニンが含まれています。
白髪染めの染料は、黒いお色にすればする程に抜けにくく2,3ヶ月経ったとしてもさほど退色する事はありません。
デメリットもご紹介します。
先ず1つは「染めるのに時間がしっかり必要」です。


ファッションカラーは大体20分くらいで色味が入りシャンプーまでいけます。
グレイカラーは25分〜30分、しっかり置かないといけません。
白髪は油膜がしっかりしているため、表面から内部に浸透するのに時間がかかる、そしてしっかり髪の内部まで色を浸透させなければいけない為です。
次に2つ目は「彩度の自由度が狭い」です。
【黒色】は分解していくとギュッと赤味を凝縮させたお色なのです。
ですので暗くすればする程”赤色”の染料が濃く反映されるため、日本人好みの「アッシュ」や「ベージュ」などが表現し辛いのです。
黒い画用紙に青色や黄色のマジックで書いても何色で書いたのか凄く分かりにくいですよね。
例えるとそういう事なのです。
更に3つ目は「色が抜けにくい」です。
メリットとも捉えれますが、白髪染めの濃い染料を抜かない限り上から新しいお色を表現するのは困難なのです。
「黒染めしているから1度ブリーチで色を抜かないと…」というのを1度は聞いたことがあるかと思いますが、濃く入った”赤味”を分解し、黄色味の状態にしないと希望色によってはお色が反映しないのです。
結果、ずっと白髪染めをし続けないといけないという事にも繋がりますので、飽きる方も多い印象です。
そういった事を背景にご理解いただき、どの染め方が自分にあっているかを美容師と相談することをオススメします。

・日頃からできる白髪を生えにくくする為の習慣

疲労による筋肉の硬直、喫煙、血管の収縮、栄養の偏りによる血液のドロドロ化、この辺りが白髪になる原因に考えられます。
そこで…

頭皮マッサージ


肩などのように頭皮も凝ります。
緊張して硬くなった筋肉を解す運動が必要です。
指の”腹”を使いゆっくり円を描くように大きく指圧してください。
最初は動きにくいかもしれませんが、ゆっくりこの工程を続けていくと徐々に皮膚が柔らかくなり動き安くなるのがわかる様になると思います。
注意としましては決して爪を立てないようにしてください。頭皮が傷つくのを避けましょう。

日常の軽い運動


実は筋肉量も白髪改善に繋がります。
ここではあくまで軽いランニングやスクワットを推奨します。ハードすぎる運動は活性酸素を生み出す原因になりますので注意が必要になります。

入浴


全身の血流の流れを促す、といえば入浴ですよね。
私がオススメするのはシャンプー後トリートメントをつけ、洗い流さずダッカールで頭頂部辺りで適当に留めます。
その状態での入浴は毛髪に対しても湯船の蒸気がスチーム効果になり良いのと、トリートメントが付いた状態で頭皮マッサージをする事で滑りが良くなるのでマッサージがし易くなります。
ですが、湯船がら出た後はしっかり洗い流してください。
頭皮に残るのを防ぎましょう。

睡眠


睡眠不足は血行不良を引き起こします。
成長ホルモンの分泌を妨げ、髪にも頭皮にも良い影響を与えません。
現代人は【良質な睡眠】をとる事はなかなか難しいのかもしれませんが、できる限り1日7時間睡眠を心掛けましょう。

喫煙


タバコの煙に含まれる一酸化酸素は血管中の酸素を奪いとってしまいます。
成分に含まれるニコチンは血管を収縮させ血流を悪くします。
毛根の細胞に酸素が行き渡らず、血行不良により必要な栄養も不足してしまいます。
白髪を改善する上ではこの”喫煙”にも十分ご注意いただきできれば”禁煙”をオススメいたします。

紫外線


頭頂部に白髪が集中するお客様も見受けます。
紫外線がキツい時期は、この紫外線により細胞のDNAが傷つけられ白髪が増えると言ったこともあります。
お顔の肌同様日焼け止めを頭皮にもするようにしていただくと良いかと思います。
オススメは日焼け止めスプレーなどでベトベトするクリームタイプではなく、サラッと使用できる物です。勿論帽子などでも十分紫外線をカットできるのでオススメです。

・日頃からできる白髪を生えにくくする為の習慣・白髪を生えにくくする「食品」のご紹介

上でもお話ししましたが、【健康】の上で外せない基本的な事を心掛けていただく事が重要です
【良質な睡眠】【適度な運動】【入浴】【禁煙】【バランスの良い食事】
主にこの5つでしょう。
そしてその中でも特に知って置いて頂きたい食事。

【タンパク質】…髪の毛を作る主な材料です。
健康な髪を作るために良質なタンパク質を摂取する様に心掛けましょう。
(大豆などの豆類、肉、魚、卵など)

healthy eating and diet concept – natural rich in protein food on table

【亜鉛】…亜鉛はいわば髪の毛の栄養分。亜鉛を摂取することで髪の毛や皮膚に栄養を与えれます。
女性は特に不足しやすいと言われてますのでバランスよく摂取する事を心掛けましょう。
(牡蠣、アワビ、レバー、牛肉、卵、チーズなど)

【ヨード】…メラニン色素を形成する「メラノサイト細胞」という細胞の働きを活発にするのがヨードです。”わかめは髪の毛に良い”とよく言うと思いますが、この原理はヨードにあると言っても過言ではありません。
メラノサイトが規則正しく動かなくなると白髪を作る原因になりますので、ヨードもとても大事な栄養素です。
(昆布、わかめ、海苔、ひじき、もずくなど)

【チロシン】…髪の色素を作る”メラニン”の原料となる”アミノ酸”の一種の【チロシン】。
チロシンの減少も白髪の発生を助長してしまいますので、意識して下記の食材を摂取する事をオススメします。
(アボカド、バナナ、カツオ、マグロ、豆、ナッツなど)

〜まとめ〜

いかがでしたでしょうか。参考になりましたか?
遺伝的な要素やストレスなど、目に見えない要素が多く含まれます。
ですが、やはり健康的な要素が多い印象がします。
運動
食事
睡眠
と、こうして記事を書いていても本当に全てに精通する基本的な内容だなと改めて感じました。
現代社会に置いては当たり前の【ヘルスケア】でも、維持する事がとても困難な事が多いと思います。
私は現場の美容室でお客様と話をする際よくこういいます。
「自然に歳をとり自然に老化もしていく。この事実を否定的に捉えず、むしろ自然体な事なのでその自身の変化を楽しめる気持ちをもつと良いと思います。」と。
もっと若かった頃より美味しい食事を食べれているでしょうし、広い家に住めているかもしれません。若い頃より良い価値観を持てている、内面はどんどん進化していきますよね。
その対価に時間と若さを支払っていると思うと少し気持ち的に納得できるのではないでしょうか。
完全に精神論にはなってしまいましたが、白髪の原因のストレスが気持ちの持ち様によって変わるのであれば前向きな気持ちで過ごす事も大事だと思います。
お客様に”お洒落”を楽しんで頂きたいので我々美容師も白髪と上手くお付き合いいただけるデザインを日々勉強しております。
この記事をお読みになった方々が少しでも【健康意識】と【ポジティブな心理】を日常に取り入れて、楽しくビューティーライフをお過ごしいただけると嬉しいです。

※記事の内容は、個人の感想であり効果効能または安全性を保証する、あるいは否定したりするものではありません。

※この記事内の「エイジングケア」とは、年齢を重ねた肌にうるおいを与えるお手入れのことを指します。