洗い流さないトリートメントの正しい使い方&人気な商品を現役美容師がご紹介!

ヘアケア

突然ですが”洗い流さないトリートメント“って使ってますか?

「お風呂場でトリートメントはしているけど、お風呂から出てからはやってない」
「洗い流すトリートメントと流さないトリートメントって何が違うの?」
「どんなの使えばいいか分からない」
意外と知らない方の多い洗い流さないトリートメント。
今回はこの”洗い流さないトリートメント“についての正しい知識と使い方をお届けします。

〜洗い流さないトリートメントと洗い流すトリートメントの違いって?〜

洗い流さないトリートメントと、洗い流すトリートメントは目的、狙っている効果が全く異なります。
洗い流すトリートメント】…髪の毛の内側に作用するもので使えば使う程髪の内部に蓄積。

洗い流さないトリートメント】…使用した時は効果を発揮、手触り改善、髪の毛にツヤと潤いをプラスし、乾燥やドライヤー、コテやヘアアイロンから髪を守る。しかし基本的に1度シャンプーをするとリセットされ髪の内部からの修復作用はない。

例えばブロンドで柔らかい髪質の欧米人が毎日、アジア人の硬い髪向けのしっとりする【洗い流すトリートメント】を使うとします。すると段々髪は乾きにくくなり、ふんわりとした質感やサラッとした軽い質感は出にくくなります。それどころかしっとり重たく感じ”髪がペタッとしてきた”、”ボリュームがでない”などと感じるでしょう。
これは髪の内部に必要以上に”保湿成分”が蓄積し重たくなっていっている証拠です。1度や2度のシャンプーで落とす事ができず、最悪な場合美容室などで重くなる理由を根本解決するために「デトックス」をしなくてはならなくなります。
例に同じく、ブロンドの髪の欧米人にアジア人の硬い髪向けの【洗い流さないトリートメント】を使うと、使ったその時には少ししっとりとし過ぎます。毛先のまとまりは出るのですが少しギトっとした感じがするかもしれません。ですがシャンプーをするとリセットされるので、髪の毛の内部に蓄積する事は基本的にありません。
洗い流すトリートメント】or【洗い流さないトリートメント】では髪の内部へ蓄積させ、内側から改善する事を目的とした【洗い流すトリートメント】と、内側に蓄積する事を目的とせず乾かし終えた髪の毛の質感の微調整を目的とした【洗い流さないトリートメント】とでは着地が違うのです。
どちらの方が大事かというと、髪の毛の内部の修復作用と毎日の積み重ねで髪が良くなる【洗い流すトリートメント】が第一優先かとは思います。
根本的な髪のケアは毎日使う【洗い流すトリートメント】、お風呂上がりからスタイリング前に至るまで髪の毛を守る上で大事な【洗い流さないトリートメント】、ここをしっかり押さえておくとワンランク上の美しい髪の毛を維持する事ができます。

〜洗い流さないトリートメントをつけるタイミング、使い方は?〜

①シャンプー&トリートメントをお風呂でする
②タオルドライ(しっかり)
③髪の毛からポタポタ水滴が落ちない程度に拭き終わったら洗い流さないトリートメントを1~2滴、手のひらにPush
④毛先から髪の真ん中くらいまでつける
⑤荒めのクシで優しく髪を梳かす
⑥ドライヤーで乾かす
これが使い方です。

「乾き終えた髪の毛に使うのは効果はないんですか?」とよく聞かれます。
髪の毛は濡れている時、”キューティクル”という髪の表面の魚の鱗状の膜が開きます。
髪の毛が乾くと”キューティクル”は閉じます。
キューティクルが開いた状態時(髪が湿った状態)に【洗い流さないトリートメント】を使用すると、髪の一層内側まで作用し、その後キューティクルが閉じる事で最大の効果を出せるます。


キューティクルが閉じきった状態で使用しても全くの無意味とまでは言いませんが、内側に作用せず表面のみに効果を発揮しますので、手触りはよくなりますが髪の毛を触った時の「柔らかさ」や「しなやかさ」は感じにくくなるでしょう。ですので正しい使い方としては上記の通り、水滴を軽く拭き取り少し湿った状態でのご利用が正しいです。

〜つける時の注意はある?〜

洗い流さないトリートメントをつける際の注意事項は
①根本にはつけない…一番乾燥したり、ダメージが蓄積するのはカラーリングやパーマを重ねている”毛先”です。根本はダメージの蓄積が少ないので、根本から毛先まで同じ物を使うのはNGです。
他、根本につけてしまうと髪が乾いた後頭皮が痒くなる事があります。ですのでなるべく頭皮にはつけないようにしましょう。
②クシで髪を梳かす時の注意は、目の細かいクシを使わない事です。
理由は、髪の毛は濡れている時が一番デリケートです。引っ張ったり、擦ったりするのはキューティクルが剥がれてしまったり、見えない内部でかなりの損傷が起きてしまいます。クシで梳かすだけの事でも目の細かいクシで梳かすと摩擦が生じるので、目の荒いクシでなるべく優しく梳かしてあげる必要があります。
因みに濡れたままで寝るのがNGなのも、この【摩擦】が理由です。枕と髪が擦れ合う事で摩擦が起き髪の毛が痛むのです。

〜オイルタイプ、ミストタイプ、エマルジョンタイプ、クリームタイプ(ミルクタイプ)などの質感選びはしてますか?〜

実は意外と知られていない、皆様の個々に合う洗い流さないトリートメントの種類【質感】の事実をご紹介します。サロンでよくお客様に言われるのが「オイルが一番しっとりすると思ってました!」とのお声です。そこでお伝えしたい【洗い流さないトリートメント】の種類別のご紹介をします。
オイルミストエマルジョンクリーム(ミルクタイプ)の順に重たく(しっとり)なります。

【手触り】軽い、サラッとしているやや軽い、少し髪にハリが出た感じ比較的しっとり、重たくない程度しっとり、重い、まとまる

【おすすめの髪質】柔らかくボリュームが出にくい髪質少し細めの髪、でもパサつく普通毛、日本人の大半はこれが合う硬い髪質、ゴワついて広がりやすい

【液の特徴】シャバシャバ、水に近いスプレータイプが大半、霧状乳濁、少しのとろみクリーム状、とろみ


オイルはしっとりすると思っているお客様が
多い現状ですが、実は結構軽めなんです。私達日本人(アジア人)に最もしっくりくる質感なのはエマルジョン以上な気がします。勿論日本人でも”猫っ毛”と言われるボリュームの出にくい髪質の方はいますので、そういった方には是非オイルタイプ、若しくはミストタイプをおすすめします。
ご自身の髪のお悩みに対し最適な質感に仕上がる洗い流さないトリートメントをぜひお選びお使いください。

〜どこのブランドがオススメ?〜

模範解答はありませんのでここからは個人的な意見をお話しします。
よく聞く女性のお客様の重視するポイントは【香り】【使用感】です。
ローズやチェリー系でパッと思いつくのは【ロクシタン】です。


オイルタイプが多いのと、香りがはっきりしているイメージが強いので香りの好み、香りの持続、サラッとした仕上がりが好きな方にはおすすめです。シリコンフリーで髪に余計なストレスを与えない点もポイントですね。

バニラムスク系の甘めな香りで人気の【モロッカンオイル】

石鹸やベビーパウダーの香り、といえば少し想像しやすいでしょうか。海外セレブ御用達でお値段も少し高級なイメージもあります。オイルタイプがメインですがオイルの中では保湿力が強くツヤ感がしっかり出るのも特徴でしょうか。サロン専売品で置いてる店にしか置いてない特別感も特徴の1つです。

個人的に使いやすいのはミルボンの商品の【エルジューダ】です。


香りの特徴はカシス、アップル、ローズといった比較的馴染みある女性好みな香りが多い印象です。質感はオイルタイプからクリームタイプまで万能で揃っている点もオススメの理由です。
「初めて洗い流さないトリートメントを使う」方や「何を使っていいか分からない」などといった方は是非【エルジューダ】の【エマルジョン】を使ってみてください。先の項目でも記載した我々日本人に最も使い易くハズレが少ないのが【エマルジョンタイプ】だからです。

【ケラスターゼ】も人気の高い商品です。


基本サロン専売品ですので1つ1つの商品は素晴らしく種類も豊富ですが、ご自身に合う商品と出会うまでにしっかり担当の美容師にご自身の髪質、髪のお悩み、最終的な髪の毛の手触りに適した商品の選定をしてもらう事をオススメします。

美容に対し感度が高い方にオススメなのがミルボンの商品の【オージュア】です。


こちらもサロン専売なので市販でなかなか手に入らないのが難点ですが、かなり種類が多いので幅広いお悩みにピンポイントで応えれる商品だと思います。
少し掘り下げると「熱ダメージ用」や「エイジング毛用」、「ブリーチ毛専用」など、他ではあまり聞かない細かな質感分けがされています。サロンとミルボンとの間に契約が必要で市販に出回らないセキュリティの高さも特別感の1つですね。

【フローディア】という商品をお聞きになった事はありますか?


サロン専売のこの商品、こちらの特徴は「バルネイドシステム」という”髪の毛に負担のかかった部分のみを集中的に補修する”というところですね。これが人気の理由で1度使うとリピートされるお客様が多いです。軟毛〜硬毛まで多岐に渡り悩みを改善できるので使いやすい商品ですね。
ヘアケアに力を入れてるサロンが取り扱いをしてるので、置いてるサロンはヘアケアに力を入れているのが分かります。

最後にご紹介する洗い流さないトリートメントはムコタの【プロミンオイル】です。


ケミカル特化なメーカーの商品で16種類の天然由来オイルを使っています。
洗い流さないトリートメントとしての使用は勿論、スタイリング剤としても活用でき、少し前からベーシックスタイルになりつつある”濡れ髪風”スタイリングに重宝しますね。
ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが【N.(エヌドット)】のオイルに似ています。
軟毛〜普通毛くらいまでがオススメで、オイルの中でもサラッとした質感が好みの方にはとてもいいと思います。香りはクロエの香水の優しい版といった印象です。

〜まとめ〜

女性は特にお肌へのケアを怠りませんよね。
お風呂上がりすぐに化粧水をつけ、乳液で肌の保湿をし美容液を塗ると思います。
特に乾燥の激しい冬にはより保湿力の高い乳液を探すでしょうし、紫外線がきつい夏にはSPF値を気にし、より紫外線防止効果を意識すると思います。
髪のケアにとっても大事な事柄にシャンプーやトリートメント、洗い流さないトリートメントや頭皮ケアがあります。お風呂上がりに洗い流さないトリートメントをつけないという事は、化粧水をつけないのと同じ事なのです。
少しご興味が湧いてきましたでしょうか。
今回ご紹介した洗い流さないトリートメントですがドライヤーやヘアアイロン、コテの熱から髪を守り、お部屋の乾燥や紫外線などから髪の毛を守る事が主な使命です。現代のヘアスタイル造りに置いてアイロンやコテはなくてはならない物です。アイロンやコテの活用頻度が上がれば上がるほど洗い流さないトリートメントの重要性も増します。
ですので、しっかりとした知識を持ちご自身に合った商品を使い、実感をして楽しんでお使いいただきたいです。

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